京ひかり
京ひかり
京ひかりは、タキイ種苗株式会社が改良して作った、ピーマンの品種です。
ピーマンはもともと丈夫な植物ですが、京ひかりはさらに強い耐病性を持っています。
京ひかりの特徴とは、どのようなものなのでしょうか。
[京ひかり]タキイ種苗株式会社
■京ひかりは?
・秀品率が高い
京ひかりの実は、一般的なピーマンと同じくらいで、1個が40gほどと中サイズです。
形はやや細長い印象で、肩部分と尻部分の直径がほぼ同じなため、寸胴に見えます。
色は濃い緑色で、表面にはツヤがあっておいしそうです。
実際に食べてみると、一般的なピーマンよりややあっさりとした風味です。
ピーマンが苦手な子供は、ピーマンが持つ青臭さや苦みが原因であることが多いです。
そういった青臭さや苦みはピーマンの特徴ではありますが、
それが強く出ることで、ますます苦手意識が強まります。
京ひかりは、ピーマンらしい味わいは残しつつ、青臭さや苦みがマイルドなので、
食べやすい品種といえます。
京ひかりはとても育てやすく、着果した実の肥大性も良いです。
ピーマンはどちらかというと温暖な気候を好みますが、
まだ寒さが残る低温期であっても、良好な肥大性を最大限に発揮します。
また、実の表面に黒っぽいあざのようなものができる、黒あざ果の発生も少なく、
実の大きさや形も揃いやすいので、秀品率が非常に高いです。
・病気に強い
ピーマンはもともと丈夫で、育てやすい野菜です。
けれどそんなピーマンであっても、病害虫の被害が出ることはあります。
特に近年、温暖化の影響などもあり、
今までは特に問題なかった病気などが急激にまん延することも少なくありません。
中でもPMMoV(トウガラシマイルドモットルウィルス)は、
ピーマンを栽培して出荷している地域でまん延し、経済的被害を出しています。
そのPMMoVに対する耐病性を持っているのが、京ひかりです。
ただ、PMMoVは土壌感染型のウィルスです。
耐病性を持っていたとしても、
100%防げるわけではないので、まずは土壌消毒を行うことも、防除の基本です。
・長期栽培も可能
京ひかりは草勢が強く、生育がスムーズです。
しかもスタミナもあるので成り疲れによる着果停止や落果が少なく、
栽培期間を通じて収量が安定しています。
さらに、長期栽培の作型にも対応できるため、広い作型での栽培が可能な品種です。
基本的には夏秋栽培がメインとなりますが、
長期栽培を視野に入れた促成栽培や半促成栽培、ハウスでの抑制栽培も可能です。
京ひかりは草勢が強いですが、株のサイズとしては中程度なので、繁茂しにくいです。
また、枝の伸びもちょうどよいので、伸びすぎて下垂することがなく、
トンネルやハウスといったスペースが限られた場所での栽培にも向いています。
定植後の初期生育も良好なので、植え付け後の活着や一番果の肥大も早いです。
そのため、収穫開始のタイミングが早く、
その分長く収穫できるのも、京ひかりの魅力です。
育てやすく苦みがなく食べやすい京ひかり
■特徴
・中サイズのピーマン品種です。
・肩と尻の直径に差がない寸胴な形で、やや細長いのが特徴です。
・色は鮮やかな濃緑で、表面にはツヤがあります。
・一般的なピーマンよりあっさりした風味で、ピーマンが苦手な方も食べやすいです。
・着果性と肥大性が良く、
良質でサイズや形の揃いが良い品種のため、秀品率が高いです。
・低温伸長性が良く、低温化で起こりやすい黒あざ果の発生も少ないです。
・低温少日照下や高温期でも着果量が落ちにくく、
見目の良い実が収穫できるので、秀品率が維持できます。
・草勢が強くスタミナもあるので、長期栽培の作型でも活躍できます。
・株姿が中立性で、栽培後半に枝の伸びすぎによる下垂が起こりにくく、
トンネル栽培やハウス栽培にも適します。
・促成栽培、半促成栽培、雨よけハウス・トンネル栽培、露地栽培、
ハウス抑制栽培と、適応する作型が広いです。
・PMMoV(トウガラシマイルドモットルウィルス)に耐病性を持っています。
■栽培
・基本の育て方は、一般のピーマンと同じです。
・PMMoV(トウガラシマイルドモットルウィルス)に耐病性はありますが、
予防的に土壌消毒は行います。
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